今日も前日に引き続き・・・映画のレビューです。
日々あまりブログにかけるような素敵な出来事がないので映画で非日常を謳歌するちょっと切ない日々。。
今日の映画は、ピーターラビット」の作者、ビアトリクス・ポターの生涯を描いた映画「ミス・ポター」という映画です。
この映画の素敵なところはまず、イギリス湖水地方の美しい自然の風景や、ポターの周りの人間関係、ピーターラビット出版の話など、しっかりと丁寧に作られているところ!
映像を見ているだけで「行ってみたいなぁ~」とため息が出そうになります(笑)最近、そんなんが多すぎるような気がするので、旅したいな。
結婚が当たり前だった当時、ポターは適齢期になってもまだ独身でした。
裕福な家で生まれ育った彼女は、両親からも当然結婚を期待されています。
しかし、彼女は「絵本で自立したい」という野心をもっていました。
絶対無理だと母親の文句を受けながらも、日々出版社へ絵本を売り込みに向かいます。
そして努力のかいあって、無事に絵本(ピーターラビット)が出版されました。
出版の担当だったノーマンは、彼女ととても息の合うパートナーでした。
のちに彼女にプロポーズし、彼女もOKしています。
しかし、結婚目前という時になってノーマンは病により急死してしまいます。
彼を深く愛していた彼女。
日々は過ぎていきますが、悲しみは無くなりません。
そんな時、ノーマンの妹・ミリーがあるものを見せてくれました。
それはノーマンの生前、ポターが彼に贈った一枚の絵でした。
彼の「絵本を出そう」という言葉を思い出し、ポターはまた絵を描けるようになったのです。
絵本作家業のかたわらで、競売にかけられている湖水地方の土地を、絵本で稼いだお金で購入しています。
自然を愛する彼女。湖水地方の自然が開発業者により消えてしまうのを恐れたのです。
膨大な土地を購入し、のちにナショナル・トラストに寄贈しています。
現在の私達に豊かな自然を遺してくれたのです。
「女性が社会に出て働くなどありえない」という時代に、自らの手で生み出した絵本で自立したポター。
この映画を見れば、現代の女性達もきっと勇気をもらえると思います。
そして自然を愛する心。
次々に自然を切り崩しビルや道路ができていく背景には、美しい自然が消えてなくなっていく事実があると改めて意識させられます。
イギリスの湖水地方は旅行者にも人気の観光エリアです。
ポターが土地を保管してくれていなかったら、今は美しい野原や湖を見ることはできなかったでしょう。
ポターの意志の強さには本当に感心します。
この映画を見た人の心には、きっと「一歩前進する勇気」がわいてくることでしょう。
たくさんの人に見ていただきたい映画です。
とてもオススメの一本です。